デートのすすめ

いろいろ書きます

たまごっちの話(再掲)

 

※この記事は以前別のものに掲載していたものをそのままコピペしています。

 

アニメ「たまごっち!を振り返っていきます。

理由はこの間見返して改めて素晴らしい作品だと実感したからです
(ここでいうアニメ「たまごっち!」とは所謂第1期、ラブリーたまとも編〜コレクトたまハート編までです)
 
たまごっち!の魅力は大きく2つあります。

・キャラクター

主人公のまめっちをはじめとしたゲームに登場してきた懐かしいキャラクターや、ラブリっち
やメロディっちのようなアニメから登場するニューヒロインなど、実に多様なキャラクターが出てきます。
私はラブリっちが好きです。なんてったってかわいいからです。
一応悪役?のスペイシー一味も登場。リーダーのスペイシーっちを中心にたまごっち星の征服を目指しているらしいのですが、とある理由からラブリっちに恐れをなすという見事なヘタレっぷり。
スペイシー一味の一員であるピポスペっち。彼のセリフはすべて「ピポピポ」としゃべるので、我々には何て言ってるのか分かりません。が、どうやらスペイシーっちも恐れるほどのとんでもないことを言ってるらしい。その内容が明かされることは今後未来永劫ないでしょうが。
 
本当にたくさんのキャラクターが出てきますが、みんな違ってみんないいのです。
 
ちなみに人間のともみという女の子も登場します。彼らの種族?を越えた友情には感動します。
地球はジ・アースというらしいです、たまごっち星よろしく顔もあります。
 
たまごっち!の魅力、もう1つは練りに練られたシナリオです。

 

 

 ・シナリオ

基本的にはいかにも子ども向けのお話ですが、たまにぶっこんでくる泣ける話やバカみたいな話がおもしろい。

この目が離せない感じがいいんです。
私が好きなのは、ラブリっちが自分がラブリンであることを告白する回や、まめっち達がラブリっちの両親のためにサプライズウェディングパーティーを開く回です。ラブリっちが多いのは気のせいです。
どちらも非常に感動するお話です。ぜひ見てもらいたいです。みんながこれを見ればちょっとぐらいはいい世の中になると思います。マジで。
サプライズウェディングパーティーにはスペイシー一味も参加しています。根はいいやつらなんですよ。これこそ隣人愛です。
・「たまご化現象」
たまごっち!のストーリーを語る上で絶対に外せないのが、ラスト5週に渡って放送された「たまご化現象」編です。
このお話では、今までとは一転してシリアスなストーリーが展開されます。
ざっくばらんに説明をすると、最初はまめっちたちの何気ない日常から始まるのですが、たまごっちたちがたまごになってしまう「たまご化現象」をきっかけにたまごっち星に危機が訪れるというもの。
5週という長い時間をかけて友人や家族が少しずつたまごになってしまう、まめっちたちの日常が静かに、しかし確かに崩れていく様は今までの楽しい雰囲気とのギャップもあり結構怖いです。
たまご化を食い止めるため奮闘していた仲間が力尽きそうなとき、まめっち達は自分たちを犠牲にしてでもその仲間を救ってほしいと願います。他人の不幸を悲しみ、幸せを願うことができる素敵な主人公ではありませんか。
たまごっち!では、こうした自己犠牲や隣人愛のようなものが終始描かれます。性善説というのでしょうか、そんなものを信じているのです。監督を始めとする制作スタッフのみんなが。
「たまご化現象」の原因はたまごっち星にあふれているたまハートの減少によるものだと劇中で言われています。たまハートとは、たまごっち同士の絆の結晶のようなものみたいです。
・なぜこんなストーリーになったのか
放送当時、この唐突なシリアス展開には賛否ありました。(そんなに多くの人が見ていたわけではないので本当にごく一部での話ですが)
直前にイナズマイレブンのパクリオマージュした話をやっていただけに、子どもはおろか大人たちも困惑していました。
原因、というか影響を受けたものとして一番可能性があるのは『東日本大震災』ではないでしょうか。
 
2011年に日本を襲った未曽有の大災害は、多くの命を奪いました。そして、我々はこの日常がいとも簡単に崩れてしまうということを思い知らされたのです。
さらに原発事故や風評被害、最近では避難者へのいじめ問題もありました。
こうしたことから互いが疑心暗鬼になり、人と人のつながりが希薄なっていきました。
もちろんこれだけが原因ではありません。核家族化をはじめとする家族のあり方、ネットの普及、個人主義、色々なことが積み重なっているのです。
 
たまごっち!の劇中でも「すべてのことに意味はある」「すべてはつながっている」こんなセリフが散見されます。
「たまご化現象」の原因はたまごっち同士の関係が希薄になったこと。この一連のお話は、我々に対するいつかこうなってしまうかもしれないというメッセージなのです。
人と人のつながりが、私たちの人生、そしてこの世界を構築しているのです。
 
なんだか壮大な話になってしまいましたが、決して大げさな話ではありません。分かりやすく言えば「食物連鎖」ですよね。すべてのことはつながっているんです。

・最後に

何が言いたいかっつーと、たまごっち!を見ろ!
それだけです。
 
・余談
私はウルトラマンダイナが好きなのですが、主人公のアスカとヒロインのリョウとの間でこんな会話が交わされます。
アスカ「この卑怯者をぶちのめすまでは死にはしねぇ!!それに、俺は! 俺は今、君だけを守りたい」
リョウ「君だけを守りたいなんて、正義の味方のセリフじゃないわよ」
アスカ「かもな・・・。でも俺は・・・俺だから」(一部抜粋)

 

素敵な会話ですよね、世界とか地球とかそうじゃなくて目の前にいる一人の大切な人を守りたい。私がたまごっち!が好きな理由はここにあるのかもしれません。まさに「すべてはつながっている」のです。